近代史の中のうちわ

紀元前から存在していたとされるうちわだが、日本では明治時代には、さまざまな美しい図柄のうちわを作っていたのだそうだ。それが外国人の目に留まり盛んに外国にも輸出されていたそうだ。

扇部に施す絵入れや揮毫(きごう)など趣向を凝らすうちわは、近代でも好まれ人々の間で親しまれている。

うちわは当時から商家や寺社などの配布用としての重要も急増し、裏面に名入れをし、表面には商品やメッセージなどが織り込まれ、広告媒体の一つとして活用されていたのだそうだ。これは現代でも同じ活用方法で、さまざまな企業が販売促進グッズ、ノベルティグッズとして配布している。

しかし、昭和10年代には戦意高揚の国策に利用されるようになり、戦時中は生産が激減したそうで、うちわは軍需品としてわずかに生産されるのみになった。昭和40年代になると、それまでの伝統的な竹素材からポリピレン(プラスチック)を使用したうちわが登場し、この生産性と低コストから急速に普及していった。

今、我々が手にする多くのうちわはこれが元になっているものだ。うちわは近代史の中でも変化し続け、生き残ってきた伝統的な文化品なのだ。

うちわ販売御者に聞いてみよう。

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